喜久醉(きくよい) 静岡県藤枝市上青島246 青島酒造(株)
杜氏/青島伝三郎 氏 |
静岡市の西側に位置する志太地区は、大井川の周辺にあたり、
静岡県でも銘酒蔵が集中して存在する地域として有名です。
南アルプスの伏流となる大井川水系の仕込み水は、口当たりがとてもやわらかな軟水。
その志太地区の藤枝市にある喜久醉(きくよい)の青島酒造は、750石あまりの製造数ながら、
手造りと徹底した品質管理に秀でた酒蔵と言えましょう。
頑固なまでに静岡酵母のみを使用し、貯蔵はすべて冷蔵管理。
普通酒も広大な冷蔵室にタンクと瓶でしっかりと保管されていました。
長く南部杜氏の富山初雄氏が務めておられましたが、2003年より蔵元の長男である青島伝三郎さんと
若いスタッフ4人の、静岡型の酒造りを忠実に実践する若きプロ集団に任されています。
彼らは、とにかく基本を大切にすることが信条で、私が訪れたのは8月の終わり頃でしたが、
日本酒のP箱を一つ一つ丁寧に手洗いする様子を見るにつけ、
冬の仕事への信頼性が一気に高まると言うものです。
酒質の特徴は、香りが穏やかで酸が少なく、口当たりがなめらか。
静岡型吟醸の忠実な担い手として、大吟醸から普通酒に至るまで“喜久醉らしさ”が
アイデンテティとして感じ取れるお酒です。 |
杜氏の青島伝三郎さん。
静岡型吟醸の忠実な
担い手でもあります。 |
藤枝市の国道1号線から
やや南の旧道に面して
お蔵はあります。 |
普通酒の冷蔵庫にて、
青島専務。
P箱を丹念に手洗いする
若きスタッフ。 |